†地下室の本棚†

□執事調教(シエセバ+バルセバ)
1ページ/12ページ


ある日の昼下がり、屋敷の主であるシエルは、執事のセバスチャンに小さく耳打ちした。

「今からパフェが食べたい。すぐに作れ」

「駄目です。坊ちゃん、夕食残すでしょう?」

「いいから作れ!!」

「いけません」

「甘い物食べないと仕事がはかどらない!!」

「我が儘は通用しませんよ?」

う゛〜!!

シエルの低く唸る声が聞こえてきたが、そこは軽く無視して、セバスチャンは踵を返した。
しかしその刹那、

「全く…、契約された間柄と言うのに、お前は言う事を聞かないつもりなのか?」

シエルの半ば高揚した声が聞こえた。

「それとこれとは話が別です」

それに淡々と答えるセバスチャン。背の低いシエルを見下して微笑んだ。

「…僕の言う事は何でも聞かなきゃ駄目なんだ!!そう言う決まりだろ?」

シエルも負けじと、セバスチャンを思いきり睨み付けて言い放つ。

「僕がお前を調教してやる!!僕の言う事をちゃんと聞くようにな!!」

「調教…?クス、何処でそんな言葉覚えてくるんです?」

卑下た笑みを浮かべたセバスチャン。
だがこれが、ただのシエルからの挑発ではなかったのを、後になって思い知らされる事になろうとは、この時のセバスチャンは考えもしていなかった。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ