astray


□愛の狩人ガテン小僧
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 「俺ぁ、最近思うんだけど、奏はペドじゃねぇ。ネクロだな。大きく育てて、お前はグラムいくらかで売られんだよ。」

碧は、プラスチックの容器のラベルに、自分の名前が書かれてスーパーに並ぶのを想像してしまった。

「そんなのヤだよ!!
ヒドイよカナちゃん!!
なんでグラム99円!?ぼく、グラム3000円がいい!!」

 いや、誰も99円とかゆってないし。どんな想像したんだ?つか、3000円ならいいのかよ?
 バーカウンターから2人の話を聞いていた力也は、心の中で突っ込みを入れた。
 お目当ての深見が店にやってきてから1時間、何をしていても気になって仕方無い。
 けれど、だからといって、挨拶をしに行く勇気を出せずに、こそこそと盗み聞きみたいなマネをしていたりする。
 どうやら深見は、奏に会いに来ているようで、席にホストがついても、軽くあしらって寄り付かせない。碧はきっと、いい暇潰しと思われているのだろう。
 そして不覚にも、力也は碧が羨ましいと思ってしまった。
 どんな形でも、深見と親しげに(かどうかは不明だが)会話をしている碧。
自分は、深見を追いかけてホストにまでなって、1週間が経った今でも、目を合わせることすら出来ていないのに。


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