小説

□山本へ
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「えぇー!そんなの無理!!」
顔を真っ赤にさせて後退るツナ。
可愛すぎて頭クラクラする。
「お願い。ツナじゃなきゃできないんだよ。」
「そんなこと言われたって絶対に無理だよ!」

頑なに拒むツナに最終手段を使う。
「じゃあツナは俺が風邪でずっと休んでても、寂しくないんだ…?
俺は1日休んだだけで凄く寂しかったのな。」
普段できない上目遣いで、弱々しく囁く。
「…っ……、わかった。」
それは効果抜群で、ツナはオッケーしてくれた。


「、じゃあいくよ?」
俺はベットで上半身だけを起こして座り、足の上にはツナ。
ツナは俺の肩に手を置いて耳に唇を寄せる。
「山本、誕生日おめでとう。」
「ん、次は?」
促すと、ツナの唇が俺のと重なった。

「ありがとな、ツナ!」
「うー…恥ずかしい。」
「でもさ、キスしてって言っただけなのに、口にしてくれるなんて。」
ちょっと意地悪を言ってみる。
「え!?口じゃなくてもよかったの?」
「ほっぺかと思ったぜ?」
「えー…」
「今からほっぺにもすればいいのな!」
「無理!!」


こうして俺の誕生日は最高の日になった。
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