小説

□体育館倉庫にて
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拝啓、お母様。俺は体育館倉庫で獣を二匹かてしまいました。


























たいいくかんそうこの、おおかみさん
















「山本、獄寺君…ほんっとにごめんね?付き合わせちゃって…」

放課後、今日の体育のテストでビリだった俺は、道具の片づけをやらされていた。

「いいえ、10代目のためなら!」

「ツナにだけやらせるわけにはいかないのな!」

「獄寺君…山本…」

それに、テストで満点をとったはずの二人もいる。先に帰っていていいよ、と言ったのに、二人は手伝うと言ってくれた。おかげで、仕事は速く終えることができた。俺は、そんな優しい二人が大好きだった。

体育館倉庫に着き、用具をあった位置に戻す。が、普段体育館倉庫を使わない俺と獄寺くんに位置なんてわかるはずがなく、山本に教えてもらいながらことを進めていた。


「これで最後だね。」


残ったのは、砲丸の球。今日は陸上競技の試験だっんだ。


「あー、これは結構奥の方なのな、」


一人一個ずつ砲丸を持ち、倉庫の奥の方に進み、元の位置に戻す。


「やっと終わったぁ…ありがと、二人とも!」

「お役に立てて光栄っす!」

「よかったなー、ツナ!」


ようやく仕事を終え、帰りは何をしようか、と話していた矢先だった。

「あ、」

俺は、何かに躓いた。

「10代目!」

「ツナ!」

運悪くそれは、何かを束ねてあった紐らしく、束ねてあったものが、バラバラになって降ってきた。



そこで、俺の意識は暗転した。


























「10代目!」
「ツナ!」

目を覚ますと、心配そうな獄寺君と山本の顔が飛び込んできた。

「ごく、でらくん、やまもと…」


俺がそう呼ぶと、二人は安堵の笑みを浮かべる。よっぽど心配してくれていたんだろう。心配かけちゃいけないと思って、体を起こそうとしたら、下にはふかふかのマットが敷いてあった。


「…ん?」


気づけばあたりは真っ暗だ。
よくよく考えれば、なぜ、ここにいたままなんだろう?


「山本、獄寺君…あの…」


不思議に思って聞いてみようと思ったら、獄寺君が口を開いた。


「申し訳ございません!10代目!!あのあと、俺も野球バカも気絶しちゃいまして…気づいたら鍵かけられてたんです…」
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