小説2
□バレンタインデー
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掌を目の前に出されてチョコと言われる。
「バレンタインデーですか…。ていうか何故黄瀬君がここにいるんですか?」
「黒子っちに逢いたかったからっスよー」
中学のあいだにだいぶ慣れたが抱き締められると身長差のせいで威圧感がある。
「黒子っち、チョコは?」
「僕には男にチョコをあげる趣味なんてありません。特に黄瀬君にはあげません」
「酷っ!!」
酷いっスよーと嘘泣きをされて更に強く抱き締められる。
……苦しい
「じゃぁ、チョコがないなら黒子っちをくだ「ふっざけんじゃねーよっ!!」
顎を掴まれてキスされる寸前で火神君の蹴りが黄瀬君の腹に入る。
「何するんスか!?」
「何がチョコがないなら黒子っちをくださいだ!!あぁ!?」
「黒子っちって呼び方が羨ましいんスか?」
「別に羨ましくねーよ!!」
「ほらほら言ってみてもいいっスよ?黒子っち♪と」
誰が言うかと言う前に肩に手を回されて耳元で言われる。
「黒子っち♪って呼べば黒子っちとの仲も深まるかもしれませんよ?てか実は黒子っちは黒子っちって呼び方意外と気に入ってるんスよ?」
ニヤリと黄瀬が笑った。