treasure

□堕落
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ふらり、とその人はやってきた。

本当にふと幽霊が現れるみたいに。


「‥…――会いたかったよ綱吉」


さらりと窓から風が通り抜けて互いの髪の毛を揺らした。

一度しかまだ会ったことのない彼

にっこりと微笑む彼におれは間抜けにも口を半開きにしてその場に立ち尽くしていた。











「へぇ、この方が初代ボンゴレボスなんスか?」


「おい獄寺…お前失礼だぞ…」


いつものようにいやむしろ日課となっている獄寺くんたちの訪問にため息をついてしまう。


獄寺くんの言い方を指摘したディーノさんは苦笑いしながらおれを見詰めた。

対する初代ボンゴレボス、プリーモは軽く笑みを浮かべて気にするなとだけ告げた。



「それより、今日は映画を見るのだろう?俺にも見せてくれないか」


そうなのだ。

今日、獄寺くんとディーノさんと山本がおれの家に集まったのも新作DVDの上映会のためだ。


それを初代も一緒に見るなんていいのだろうか。

 ――しかし、何故彼はここに来たのだろう。わざわざ時空を越えてまで。
そこまでしてこちらの世界に来たのに映画を見てる暇などあるのだろうか。


浮かんでくるのは疑問詞ばかりだがそれを解決出来るような糸口は見つからないような気がした。


「…えっと…初代も…見るんですか…?」


「‥…綱吉と一緒に見たいのだが…俺がいたら迷惑か?」


不意に切ない表情を見せられれば断ることなど出来なくなってしまう。

慌てて否定すると彼はふわりと微笑んだ。

何と無く気恥ずかしくなり視線が足元へと落ちてしまう。



「ツナー―っ。 早く座ろうぜ!」

「うん 今、行く‥」


自分の部屋ではもう騒がしくなっている。

映画が始まってしまうと半分焦りながら初代の後へと続き部屋に入ると電気が消され始まりを告げるプロローグが流れていた。


「あ、わゎ…っ、始まっちゃう!」


「早く座って下さい!」


と、言われても何処に座ればいいのか。
火燵(こたつ)の殆どは三人が既に座っていて1番遠い所しか空いていない。

いや、実際には獄寺くんの隣にクッションまで敷かれているのだが、キラキラした目付きで見られれば少し躊躇ってしまうのだ。


(うーん…‥どうしよう…)


そうこうしているうちに初代は1番遠い位置に腰を降ろしており、自然と獄寺くんの隣になってしまう。


「 ―っうぁ」


が、いきなり腕を引かれたため誰かの膝の上にへと倒れ込んでしまった。


「…綱吉は俺の膝の上で一緒に見ようか、」


驚いて顔を上げれば優しい表情をした初代がいた。


端正な顔に見詰められれば次第に顔に熱が集まるのがわかった。


「っ!何してんスかっ!10代目はオレの隣ですよ!」


「あはは、膝の上とは許せないなー」


「そうだぜ。ツナはいい子だからそこから退けるよなー?」


次々に言葉を浴びせられるが当のおれは初代の上から動けないでいた。


…それは、彼に腕を強く捕まれているからだ。


「‥あ、あの…初代……」


「俺の上だと寄り掛かれるし映画も1番いい位置から見られるぞ」



言われてみればそうかもしれない

テレビも真っ正面だし、意外といい位置だ。


(かえって…得、したかも…‥)



「…はい…じゃあここで見ます…‥」


「じゅ、じゅう代目え〜…‥」


後ろからおなかにへと初代の腕が伸びてきてそれに身を任せるかのようにおれも緊張を解いた。

彼には何か自分を落ち着かせるものがあるのだ。


(―――血が繋がってるから、かな…‥)




三人が何かぶつぶつ言っていたが映画が本格的に始まり出すにつれて次第にそれも聞こえなくなっていた。












映画が始まり出して1時間が経とうとしていた。
みんな映画に集中しているのかずっと無言のままだ。


が、ふと感じる違和感




(‥…――あ、…な、にっ)




シャツの間から温かい何かが這ってきていやらしい手つきで乳首を撫で回す。


それは紛れも無く初代の手であって突然のことに抵抗することが出来なかった。


(…い、いや……なん、で…)


ぐりぐりと押し潰すように弄られればびくりと身体が跳びはねる。

後ろからはくすりと笑う声


ぺろりと首筋を舐められ身体が強張ってしまう。

次第にそれがエスカレートし耳の中まで犯された。


「‥……っ」


クチュリという音が身体をおかしくする。

自分の中心に熱が集まってくるのがわかった。



(い、いやだ!みんなに気付かれちゃうっ!)


「…ふふっ、綱吉のおち〇ぽは元気だね」


みんなに聞こえないようにぽつりと呟かれカッと身体が暑くなる。

違うとふるふる頭を振ればお仕置きとでも言うかのようにおれのぺ〇スを布越しにぎゅうっと捕まれた。


「ー―――っ!」


(やあぁぁっ、だめぇっ!)


「…おっぱいだけで感じたのか?硬くなってる」


形を確かめるかのように擦られ何度も口から声が出そうになる。

みんなに知られたくない一心で唇を固く結び俯きながら彼から与えられる刺激に耐えた。

が、しかし彼の手がスボンの中に入ってきて身体がびくびく震えてしまう。

グチュグチュと耳を塞ぎたくなる水音が聞こえてくる。


(ひ、あぁぁっ、や、ぁ…みんなにいやらしい音聞こえちゃうよお…)


先端をぐりぐりと爪で拡げられ、小さな悲鳴が口から漏れてしまう。


はっとして三人を見るが幸いなことに気付かれてなかったようだ。

火燵の中でペ〇スを剥き出しにされ激しく上下に扱かれれば少しずつミルクが溢れ出してくる。


根元を強く握りながら尿道を爪で無理矢理拡げられてグチュグチュと出し入れされる。


(っ…痛いのに……気持ちいよ……おれおかしくなったのかな…)

ニュチュヌュチュと淫液の音がさらにおれをおかしくさせる。


後ろからは初代の肥大したぺ〇スをスボンの上から押し付けられ腰が震えた。



(…なん、で…なんで…こんなこと…男なのに……)


自分でするより遥かに快楽が大きく、涙を目に溜めながら声を殺した。









「あー、面白かったな」


(―――…‥っ!)


びくり、と肩が震える。



「面白かったっスね、10代…め…‥?」


「綱吉は途中から寝てしまった。余程疲れていたのだろう」



おれが言葉を紡ぐ前に初代がおれの顔を胸に押さえ付けながら答える。


いつの間にか映画は終わっていたらしく、山本がDVDを取り出していた。


「そうなのかー。だったらオレらは帰るか」















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