綴文-voiceT-

□Sweet bitter side V+S
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突如入った救出任務、ディスプレイに映し出された名前に一瞬ドキリとした。

"サラ・エヴィン"

高飛車でウザイくらいつっかかってくる女。
それでもその散弾銃の腕は見事なもの。

「オイオイ、マジかよ」

道理で今日は援護要請もメールもなかった訳だ。遂行能力に問題はない。日頃の大胆さがついに失敗に繋がったか。

「って、冷静に分析してる場合じゃねぇ。キュウシュツニンムカクニン…っと」

そう、メールを送信してバイクを走らせる。
照会画面に載っていた収容所が近くて良かったと思う。決して誰にも言わない事だけれど、サラを助けに行けるのが俺で良かった。どうせピンピンしてるだろうが、そういう所を他の奴には見せたくない。

…ただの独占欲。

誰も知らないあいつが欲しい。
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