clapping monkey

□生まれた日
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チチチ…という鳥たちの挨拶はいつもと一緒。

眩しく降り注ぐ太陽も、いつもと一緒。


ただ一つ違うのは、私が時の換算で、一つ大きくなったということ。



ただ単に昨日から今日へと日付が変わって、それがたまたま『生まれた日』に時が降り立っただけなのに。

なのに“誕生日”というものは、何かが違うような、どこかふわふわした変な気持ちになるんだ。





**


さんさんと太陽の光が注ぎ、瞼が視界の上下を行ったり来たりする。

ここは昼寝には最適かなと、両手を大きく伸ばした時だった。





「……ん。」





カサリと音がなって、目の前に白い花が差し出された。




「…これ……?」




花から目を上に移せば、そっぽを向いた銀色の髪。

風が静かに、赤い袖を揺らす。





「……やる」





相変わらず顔はこちらを向かずに、花がずいっと近付いた。


不器用に、茎がバラバラの長さだった。

それでも彼なりに考えてくれたのだと思う。

…前に“白い花が好き”と呟いたことがあったから。






「犬夜叉。…ありがとう」





心に暖かさが浸透する。



一年に一度くらい、“特別”を感じてもいいと思った。











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