clap小説
□転入生零くん
3ページ/5ページ
「おい錐生」
「なんすか藍堂先輩」
「こっち」
「は?」
「だから!部屋だよ寝る場所だよ!」
「わざわざそんなデカい声ださなくても」
「だまれ」
「…はぁ」
「なんだ今のため息。まぁ見逃す。ここ、部屋」
「…」
「僕だって嫌だったんだ。入れ」
「お邪魔します。なんで俺があんたと同室?」
「他に空き部屋がなかった。鍵締めろよ、手動だから」
「空き部屋ないとか、貴族のくせしてそれは墓穴ですね」
「全くだ。そして不幸なことに僕と暁の部屋のベッドだけなんだ」
「なにが」
「ほら、これ。ベッドの下のこれ、移動できてもう一つベッドがでてくる」
「…はぁ」
「こっちがため息つきたい。なんでお前みたいな下等なやつと…はぁ」
.