**
□遺書
4ページ/7ページ
「お前を愛せない」
「そう」
「俺は、汚いんだ」
「なぜ?」
「きっと、」
いつかお前を食ってしまう。
牙を突きたて、欲に身を任せてしまう。
俺に誰かを愛する資格なんて、あるだろうか?
早く誰かの血をむさぼりたくて仕方ない、こんな奴にそんな資格ある訳がない。
死にたいのに死ねない、臆病な自分を誰かはやく殺してくれよ。
「私の気持ち、知ってるくせに」
「お前のはただの勘違いだ」
愛って?そんなの自己満だ。他の相手を探せばいい。お前のそんな感情、いらないんだよ。
誰も俺に構わないでくれ。俺はいつか殺人鬼になる男だ。誰かはやく俺を殺してくれよ。
.