clap小説

□ヴァンパイアホスト
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今宵も彼らの時間が


やってくる








「はい!本日1発目ードンペリいっちゃいまーす」



それと同時に黄色い歓声が、この空間に響き渡る。
そしてこのドンペリを飲んでいるのは通称、鉄壁笑顔の男こと一条。
そして瞬殺のごとくその液体を飲みほしても顔色1つ変えずにいるのは、もはや人間離れしている。






「はぁーい今日も僕を指名してくれてありがとっ!お礼に〜ってそこのお前!」

「あぁ?あたしのこと?」

「なに枢様の隣座ってんだよ、あぁ〜もう!ごめんね女の子たち!」



自分の客をほったらかし生涯愛を捧げると誓った男がいる場所へ走り出した藍堂の顔は、もはやホストという仕事を忘れたただの嫉妬にかられた憎悪に満ちたものだった。






「また藍堂か…」

「うっわ、英って女の子ほっとくなんてさいあくー消えてよ」

「そこ僕の特等席なんだけどそしてお前が消えろ」

「藍堂…お客様の前で品位を下げるようなことを言わないように、ってこれ何度目だと思う?」



辺りにいた女の子にやけに艶やかで美しく、そして自然な業務用笑顔を向けた当店ナンバー1のこの男は


「本当にごめんね、こんな見苦しいのがいて。あとで絞めとくから…ね、藍堂?」









まだ夜は

始まったばかり









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