Long story
□衝撃の連鎖
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ここは人間の住む世界の裏側にある死神界。
そこにブン太は住んでいた。
色々な死神の住むこの世界でも一番と言っていいくらいブン太は成績の悪い死神だった。
故に一人前になると持てる姓をまだ持っていない。
この年でまだ姓がないのはブン太だけだった。
なぜ成績が悪いかというとブン太くらいの年だと普通は人間の魂を2、3個は回収しているはずなのにブン太は1個も回収したことがないからだ。
しかし成績が悪いといっても人間の魂の狩り方を授業でやったときはずばぬけて上手かったし、鎌の使い方もそこら辺の死神より数倍器用に使う。
ではなぜ人間の魂を回収しないのか。
それは・・・
ただめんどくさいだけだった。
面倒なことが嫌い。だから人間界なんかに行きたくない。そんな単純明快な理由で魂を狩ってないのである。
だが、もちろんそんな理由で許されるはずもなく・・・
今、彼は友人であり死神長である幸村と話しているのであった。
幸村はブン太には優しいが他の死神に対しては本当に恐ろしい態度をとる。
特に幸村の幼なじみの真田はいつも悲惨な目にあっているようだった。