ぱちありがとうございますー^^


楽陽のssで拍手お礼。



My Dear…



陽子は空を仰いだ。傍らから鳥のさえずりが聞こえる。美しい声音に誘われるように、緋色の髪をふわりとなびかせ振り向いた。
手に持っていた袋から銀を一粒つまんで青い鳥に差し出すと、鳥はそれをくわえて呑み込んだ。

「…久しぶりだね、楽俊」

『久しぶりだな、陽子』

遠く離れていても思うことは一緒なのだと
言いたいことは同じなのだと

そう思うとなんだかこそばゆくて、頬が緩んだ。
笑みがこぼれる。

『元気か?おいらはまぁ、何事もなく元気にやってる―――』

彼の声で、彼の近況を詠い始めた。

少女の口許には優しさが零れ、瞳には愛しさが映る。
陽子は鳥の喉元を人差し指で優しく撫でながら、彼の声に聞き入った。



『――。それじゃぁ、また…』

ふと、少女の指が止まる。
愛しさに、寂しさが混ざった。

「もう、終わりか…」

わかってはいた、知らせが変わりのない近況報告であることなど。
けれど、少しの落胆は否めなかった。
小さな溜め息を溢してしまうのも、想い故か。

銀をもう一粒取り出そうと袋に手を差し入れた瞬間、鳥は再びくちばしを開き、彼の声をさえずった。

まだ、続きがあった。

『―…なぁ、陽子』

開いた扉から駆けてきた風が美しい緋色を絡めとり、いたずらに弄んでまた走り去っていった。

『「 会いたい 』」

風が愛しい声で、自分も伝えたくてしょうがない一言を耳にささやいた。
鳥もまた、さえずった。

「…会いたい。」

少女は目を見開いた。
鳥はさえずりを止めている。

赤い残像を残しながら、素早く扉に振り向いた。

開いた扉に立つは――…



「…楽俊――…」


いつもの目線より上にあるその顔には笑みが浮かんで。


「会いたかった…」


人好きのする、眩しい微笑みだった。

そうして楽俊は少女に近寄り、緋色を一房掬い上げた。
髪は静かに、さらさらと流れる。

「会いたかった、陽子」

陽子は今度こそきちんと振り向きにこりと微笑んで、楽俊の手を両手でふわりと包んだ。

「私もだ、楽俊…」

「うん」

空いていた片手で、楽俊は陽子の頭を優しく撫でる。

「――…会えた…」


ほら、会えた。


陽子は目頭が熱くなってきたのを感じて、それを隠すように目の前の青年に抱きついて顔をうずめた。



「慎みを、持てよ」

照れるように言う楽俊が今どんな表情をしているのか
どんな気持ちでいるのか

――陽子は知っている気がして、微笑んだ。




赤楽のある一日だった。






――――――――

アトガキ


中途半端でごめんなさい(色々すっ飛ばして初っぱなから土下座)。
陽子がはじめにいた場所、実は蓬莱で言う「ベランダ」または「デッキ」なのですが。
和名だと何てゆうんだっけ…といつものことながら物忘れいたしまして、うんうん唸ったあげく諦めました(最低だ)。
もういいじゃない、「さん(窓枠のあれ。)」しか思い浮かばなかったんだもの…!←

ちなみに、青鳥の正式名の漢字もわかりません。ダメじゃんね!
gdgdです。。


こんなお礼でホント申し訳なく思ってます。








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一言ございましたらどうぞ^^



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