『close』
□第七話 『緊急特訓』
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《ドクン》
修行の日の朝、つるはいつもの目覚ましの時間より目を覚まし、門の上に腰をおろしていた。
「....いよいよか」
だんだんと脈打つ回数が増えるあざをなぞり、そっとつぶやくその顔は少々けわしい。
模様は徐々に近づくものを知らせようと必死の様だった。
その周期は少しずつ短くなり、昨晩は笑えていたつるもさすがに表情が曇っていた。
紅。
そのなぞがつるの頭を支配する。
シュッ
突然の物音に振りかえると、そこには3代目の姿があった。
「....不安か?」
その質問につるは動揺もせず、大きくのびをした。
「.....不安より疑問だ。紅についてのな」
紅と言う言葉が出た瞬間、3代目は動きを止めた。しわの入った顔の眉間に、更にしわを増やす。
「....知りたいか?」
3代目は、語りはじめた。