第一書庫
□うたかた
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『貴方がすき』
今のこの時代、どうなるかわからない。
今はこうしていられても、いつ同盟が破られ戦がおこるかわからない。
貴方の所はとても遠くて、それでも足は前へ進まないといけない。
それでも、辿り着いた先に彼がいてくれたら…
それだけで、私は幸せ。
「嘘…」
今にも泣いてしまいそう、目の前がぼやけてゆく、貴方が此処にいるのか解らなくなってしまいそう。
「嘘じゃありません、姜維殿、私は…陸伯言は貴方が…」
どうか、恋を咎めないで
たとえいつか消えてしまう恋だとしても、私達は今、幸せだから
私達の想いは、還る場所がないから…
〈終〉
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