第一書庫

□君という名の
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ここは春になると花見をする。

「凄いですね、桃の花」
桃園は殿達が義兄弟の契りを交わした場所だ。
だから春はここ、桃園で花見をすることになっている。
「本当に凄いな…」
実際は花よりも姜維を見ているのだが。

姜維はまるで桃の精だな。

姜維の髪に花びらが落ちる。
幻想的な姿。

「馬超殿行きましょう、丞相達が待っているでしょうから」
「あ、ああ」

風が、花びらと姜維の髪を撫でていった。






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