第一書庫
□うたかた
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たとえこの想いが、貴方の炎で焼け爛れても
このうたかたの恋を
咎めることはしないで…
「こうやって話すことができるなんて、思ってなかったですよ」
私は、炎の中で貴方と出会った。
双剣を使い戦い舞う姿は、美しかったとしか言えなかった。
今でも思い出す、あの風景。
「私も、そう思います」
彼が、陸伯言が微笑む、少しはかなく見えた。
何故だか解らないが、消えてしまいそうな笑顔。
貴方への想いは胸に満ちて、苦しい。
けして叶うはずのない、この想いが息を止めようとする。
「陸遜殿、私は…」
何を言おうとしている?言っても彼を困らせるだけ、言えない、
言いたい。
私が言いたいことを悟ったのか、彼は私に微笑んだ。
「私達は国が違う、でも、私も姜維殿と同じです…」