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□禁忌
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俺を優しく包み込むその腕の主は、俺を優しく殺す、俺の心を蝕み殺す。
母親の様な、柔らかいお前の膝を枕にして眠る俺を殺すんだ、……。

「どうしたんだ?」
問い掛ける、その声に、俺を見る、その瞳に、ひかれる、ひかれる。
「なんでもないよ、多分ね」
俺の髪を撫でる、その手が、髪を梳く、その指が、くるわせる、くるわせる。
「多分って、お前な…」
さらさらとした、その髪に、ふっくらとした、その唇に、ヨクジョウスル。

いつから?兄を愛した?
いつから?兄を欲した?
持ってはいけない、この想いに、いつ、気付いた?

「っ…!な、何をっ」
俺に押し倒されても、お前は気付かない。

オレガオマエニ兄以上ノ感情ヲダイテイルコトヲ。

「お前が好きだよ、大好きだよ、『オニイチャン』」
「や、やめっ、やめろっ!やめてくれ!!」
お前が俺の心を蝕み殺した。
「アイシテル、お前を…スベテがホシイ、オマエヲオレノモノニシタイ…」
「うぁ、ああっ!」
震えるカラダを無理矢理抱いた。
俺の身体が満たされる、歓喜、待っていた、これを、待っていた。
「うぐっ…!はっ、はうっ」
痛みに歪む顔もキレイダネ、オニイチャン?
「たの、む…やめ…っ」
「どうして?俺はすごく嬉しい、俺たちヒトツになってるよ?」
お前に殺された心を、お前のカラダで補う。
「なんでっ?!…お前どうしたんだ?こんなこと…」
「素直に弟やってるの、疲れたんだ、俺は本気でお前がスキ、アイシテル……」
「な、に言ってるんだ!俺たちは兄弟で、男同士だぞ!?」
「そう言うお前を、コワシテヤリタイ、お前が俺でいっぱいになればいい、俺の心を殺したお前の罰だよ…?」
「俺が心を?」
絶望の瞳、それさえもキレイ。
「続けよう、まだ始まったばかりダヨ」
「あああぁっ!!いやだぁーっ!」
「このまま二人で壊れてしまおう?血の繋がりもなにもかも、ワカラナクナルクライニ、ね?」







俺はお前に殺された心でお前の全てを壊す。
「あはっ、あはははっ!」スベテヲオマエニブチマケテアゲル。
「全部飲み込んでよ?吐き出すもん全部!」
兄の尻の穴から溢れ出る俺の精液。
「いい眺め…」
恍惚する、カラダの中が俺ので満たされている兄。
「言っても聞こえてないか、ふふ…もっともっと、俺でいっぱいにシテアゲルネ、オニイチャン……」



いつ、俺はお前の心を殺してしまったんだろう?
壊された俺の頭では、もう考えることもできなくなってしまった。
わかることは弟は俺を犯すことで満たされる…
「大好きだよ…」







また暗い、またワケわからない、それに下品ぽい。
あ、兄弟ものもまただ。
2007.05.19

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