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□立ち入り禁止区域。
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「…僕は君が嫌いだ」

そう言っていたのに、あいつ。
「な、何すんだよ…」
よりによってそいつに、俺須谷慧(すたにけい)は押し倒されていた。
「本当は、僕は…君が、君のことが」


あいつと…加藤実音(かとうみお)と出会ったのは、今年の春。
お互いに第一印象は最悪だった、はず。
その後、きっかけは忘れたけど、話はするようになってた。

俺は、加藤のことは嫌いではなかった。
加藤はあまり人と話すことがないみたいで、友人が言うには「加藤はお前とばかり会話をしてる」とのこと。
「なあ、加藤は須谷が好きなのか?」
「はぁ?!なに聞いてんだよ!?」
冗談半分で友人が加藤に聞いていた。
で、返事が最初の一言なわけで…
なぜかちょっと傷ついた。仲良くなっていたと思っていたのに、俺。
勘違いだったかな…
そう思っていたら、放課後の教室に連れ込まれて今に至るワケだ。
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