プロジェクトF
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第1回放送
「アッシュフォード学園生徒会!」
「――ラジオ放送局」
(――F〜〜!)
ミレイの快活な声で始まり、テラの普通な声、そして、リルの快活な声(?)でタイトルコールが行われた。
「ついに始まりました、ラジオ放送局F――第1回放送。メインパーソナリティーのテラ・ハーヴェストです」
「サポートパーソナリティーのミレイ・アッシュフォードです」
(リル・クウェイザーで〜す!)
各々自己紹介すると、さっそくミレイが不満そうに眉(マユ)をひそめた。
「暗い!暗いなぁ、テラ君」
(そうだよ!もっと輝かしく――碧い彗星でしょ!)
二人の気迫に、テラは気圧されてしまった。
「いや……ただ、本当にやるんだなぁ、って……」
そう言うと、ミレイはますます眉をひそめた。
「当たり前でしょ、そのために企画したんだから」
「ですよね……」
そうでなければ、この前の企画会議も無駄になる。そうしないためにも、ミレイが気持ちを切り替える。
「さっ、記念すべき第1回目よ。楽しくやりましょ!」
(は〜い!)
届かないというのに、元気よく返事をするリル。テラは、何だかため息をつきたくなりつつも、我慢して「はい」と返事をした。