プロジェクトF
□第8回
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「アッシュフォード学園生徒会」
「──ラジオ放送局」
「──F〜〜!」
ナナリーの明るい声と、テラの普通な声と、リルの快活な声でタイトルコールが行われた。
「始まりました、ラジオ放送局F──第8回放送。メインパーソナリティのテラ・ハーヴェストです」
「サポートパーソナリティのナナリー・ランペルージです」
「YAHHO!!リル・クウェイザーで〜す!」
それぞれ自己紹介を終えると、テラが言う。
「ナナリー、今日はよろしくね」
「はい、よろしくお願いします!
でも、咲世子さんが急用で出られなくなってしまって……それが残念です」
「うん、そうだね……」
そうなのだ。今回、サポートパーソナリティを務める予定だった篠崎咲世子さんが、急用のため出られなくなってしまったのだ。楽しみにしていただいていた皆様、本当に申し訳ありません。
すると、リルが言う。
「ナナリーさん、あなたにお願いがあります」
「何ですか?」
(何を言うつもりだ、こいつは……)
テラは、それが非常に不安だった。
そして、リルは言う。
「ナナちゃんってお呼びしてもよろしいでしょうか?」
それを聞き、テラは(その許可をいただきたかったのか……)と内心安心した。