争いなき楽園へ導く天使 ファーストシーズン

□第6話 過去からの刺客
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 「モラリア共和国大統領が、AEU主要三ヶ国の外相と極秘離に会談を行っているという情報が入ったわ」
 「モラリア?」
 アレルヤは立ち上がった。
 「PMCですね?」
 「これは、我々に対する挑戦と受け取っていい」
 「ハードなミッションになるわ。私達も地上に降りて、バックアップに回ります。アレルヤの営倉入りは解除。二人共、直ちに出撃準備に取りかかって」
 「了解」
 二人は、声を揃えてそう言った。

 AEUのフランス首都。
 アザディスタン王国第一皇女――マリナ・イスマイールは、フランス外務大臣と会談をしていた。
 「太陽光発電の技術支援ですか……?」
 「ぜひとも、お願いしたいのです」
 「我が国としても協力したいところではありますが……貴国の情勢は、極めて不安定。派遣する技術者達の安全が保障されなければ、議会の承認は得られないでしょう。それでなくとも、AEUのエレベーターは完全稼働に至っていません。技術者を他に回す余裕があるかどうか……」
 「そうですか……」
 マリナは、表には出さないものの気落ちした。
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