BL小説

□負けっぱなし
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その日俺は決めてたんだ創也が少しでも俺の事を心配するそぶりを見せたらこのままでも良いって、
でも、もし無反応の場合は考えようって…
だから切り出してみた。


「なぁ創也もし俺が明日死ぬとしたらどうする?」
「何を言い出すんだい内人君、君がそんな事を言うなんて明日は雨でも降るかもしれないな」

創也の言葉を聞いてやっぱりって思ったんだ。
やっぱり俺は創也に必要無いかもしれない、
いや、ただたんに俺を利用したいだけかもしれない。
そんな事ばかりが頭に浮かび涙が出そうだ。

でもそれじゃあ創也に怪しまれるから、だから精一杯の演技をしたんだ。

「…ふっ、別にぃ冗談だよ冗談!
創也が困んないかなぁと思ってね」
「君は本当に突拍子もない事ばかり言い始めるな」
「創也には負けるけどね」
「と言っても君のは次元が違うかもしれないね。
…でも、もし君が本当に死にたがっているならその命を僕が貰い受けるよ」

「っ!?
何だよそれ」
「だからもしもの話しだよ」

「…ずりィ(ボソリ」
「何か言ったかい?」
「べっつにぃ
もういいです!!」

そんな風に言われたら少しだけでも必要とされてるように思えるだろ…




負けっぱなし


(いつも君は僕が驚くような事ばかり言うんだよね、そんなにも不安なら僕が打ち砕いて行くしかないね)
「内人君、
今日は特別に美味しい紅茶をいれてあげよう。
また此処へ来たくなるように――」

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