オッドアイと元素記号
□オッドアイと元素記号の悪夢
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白黒の無声映画のような夢だった。
断片的にいろんなものが見えて、それらには何も関連性が無い。
男やら女やら家畜やらいろんなものが出てきて
いろんなものがいろんな風に流れては消え、流れては消えて
真っ黒い海が現れて
真っ白い街が現れて
踊る人々
泣く人々
それから
戦死者の死体がしてるピースサイン
ナイフを持ってなく女
子供を抱きかかえた男
車に引かれる寸前の老人
銃を突きつけられて笑ってる子供
崖から飛び降りる一つの影
俺は何故かそれらを物凄く怖いと思った。
何故か漠然と恐怖を感じていた。
どうやら正常じゃない精神状態になっていたみたいだ。
俺は、単なる夢に本当に怯えた。
ただ無音で、白と黒の世界。
台詞もBGMもない、ただ白と黒しかない世界。
そこにあるのは、無数の闇。