ミッドガル雑記;ミッドガルの12ヶ月

□2011/7月七夕
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「ただいま!!クラウド!!すげえいいもん買ったぞ!」
「ザックス……扇風機買えたの?」
ソファーに寝転んだままわずかな冷たさを求めて額のタオルを裏返すと、クラウドは力なく答えた。
「もっといいもんだ!」
帰宅したザックスはくったり寝転んだクラウドの脇にどっかと座り込むと得意そうに今買ってきた二つの袋をクラウドに見せた。
「何ソレ?」
なんだか安っぽい福袋のようなその袋にそんないい物が入っているとは思えないが。
「ウータイの知恵を結集した省エネグッズだ!」

ザックスは嬉しそうにまずピンクの袋を開けた。

「ピンクはクラウド用な」
「オレがピンクかよ」
クラウドは半身起こしてザックスの手元を覗きこんだ。

「え〜〜と、説明書が入ってる。三点セットだってさ、クラウド!お得だな!」

「お得って、いくらだったんだ……」

「ん?一つ500ギルのところ、今ならお買い得って二つで800ギルにしてもらったんだ!」

「800ギル!!!高い!べらぼうだ!」

「そうか〜?これで涼しく過ごせるならお買い得だよ。三点セットだっていうし」

ザックスは袋に手をいれると、なにやら細長い棒のようなものを取り出した。
「まず、一番小さいこれな」

「なになに?『細長い棒状のものは、まず片手で持って、もう一方の手でスライドさせるように開きます』こうか?」
ザックスは、手に取ったものを目釘のようなものを打ってある部分を支点にしてくるりと開いた。

「『これをはたはたと涼みたいところの前で扇ぎましょう、あら不思議!爽やかな風があなたの好きなところに好きな強さで!』だってさ、クラウド。こうか?」
ザックスはそれを開くとクラウドの前ではたはたと扇いだ。

「『これは扇子といいます。ウータイの知恵が詰まってますね〜!』……」

「ザックス、これ、ただの扇子だよ。オレ前にウータイ土産でもらったことある……」
「待て待て、他にもあるぞ!」
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