普通にザックラ〜ミッドガルの日々

□食堂でザックスを見かける
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今日は演習が苦手の格闘技だったんでもうへとへとになって昼を食べに食堂に行ったら、食堂の一部がざわついてる。
どうしたんだろうと思って、隣にいたヤツに聞いたら、
「ソルジャーがここでメシ食ってる・・・」って言うんでそっちを見たら・・・ザックスだ・・・
こんなとことで何してるんだろう?
たまにここのボリューム優先の食事が懐かしくてソルジャーの人も気紛れに食べに来ることがあるけど・・・

食堂の隅にどっかと座った、広い背中が見えた。
本当にザックスだ。
なんだか行動の読めない人だなあ・・と思っておそるおそる近づいて声をかけてみた。

ここの食堂のメニューは味が単調でともかくボリュームがある。
沢山食べる人には評判がいいようだが、そう美味しいものではない。

ザックスはオレを見上げるとびっくりしたような顔をしたけど、すごく嬉しそうな顔をした。
隣で食べていいか、かなり思い切って聞いてみたら、口にほおばったまま一緒に食おう、って言われた・・・

ザックスはオレの倍くらいの昼飯を倍くらいの勢いで食べている。
ここの食事は量が多すぎていつも持て余してるんだけど、ザックスは気持ちよいくらいの勢いで食べてる。

年下のオレがこんなこと思うのは失礼なんだけど、育ち盛りの飢えたこどもみたいだ。

その上、
「美味い!」なんて言ってる。
この前ザックスと食事に行った、垢抜けた店のイメージがあって、ソルジャーって皆ああいう店でいいもの食べるのが好きなのかと思ってたけど、こんな山盛りの素朴な食事も好きなんだ、となんだか親しみがわいてきた。
ザックスだからだろうけど。他のソルジャーは知らないから。

思わず、肉の切り身を半分あげようかと思ってそういったら、真面目な顔で、成長期なんでちゃんと食べろ、って言われた・・・

「もしかしたら、クラウドに会えるかもしれない、って思ったんだ。」って食べながら言うもんだから、食事の手がとまってしまった。
ザックスがオレにちょっとでも会いたいって思ってくれたんだったらすごく嬉しい。
なんて答えていいかわからなくて、返答につまった。口下手な自分が呪わしい気分だ。
困ってザックスの顔をチラっと見たら、目が合った。

あの魔光の瞳が一瞬光ったような気がしてドキリとした。


食堂のおばちゃんがプリンをオレたちにサービスだって言ってくれた。
ザックスはここでも有名だったんだ・・・
気さくで朗らかだから、誰にでも好かれるんだな・・・おばちゃんに、ザックスの友達って言われたのが照れくさかった。
ザックスは友達がすごく多いってことがよくわかる。
門番のオジサンも、食堂のおばちゃんもザックスには親しそうに話す。

オレにまでこんな親しそうにしてくれる。調子に乗り過ぎないようにしないと。
だってザックスは誰にでも優しいんだから。

そんなことをぼんやり考えてたら、今度おれんちに来いよ、なんて言われたのでギクリとしてしまった。

家にまで招くなんて本当に友達みたいだ。

あまり嬉しくてまた顔が赤くなるといけないので、うつむいてザックスにコーヒー淹れながらお礼を言った。

こんな不味いコーヒーじゃなくてもと美味しいコーヒーならよかったんだけどね。

また来る、といってにこにこ手を振って行ってしまった。

周りの連中から、
「クラウド、ソルジャーのザックスさんと知り合いなんだ!うらやましいよ。あの人、カッコいいよなあ〜〜!」といわれて
くすぐったいような照れくさいようななんだか誇らしいような気持ちになった。
きっとまた顔が真っ赤になってただろう・・・

このすぐ赤面する癖をなんとかしたい・・・

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