(ふぅ、と軽く息を吐き出して)
(胸に、ひとつの決意を秘めて門を叩く)
(波打つ栗色の髪を靡かせた)
(可愛らしい子どもと目があった)
「怪しい奴…父上、賊です!賊が乗り込んできました!」
(生意気な少年に事情を説明)
「なるほど…色々事情はあるようだが、要は平家に与したい、と?」
(こくり、頷くと少年が非難の声をあげ)
(こら、と父親に諫められる)
「あなたが平家一門に相応しいかどうか…まずは此方で確認させて頂こう」
(ずらりと並んだ)
(文字の羅列に怯みつつ)
「では、これよりあなたを平家に属する公として認定する。この帳簿に必要事項を書いてくれ」
(書き終わると、例の少年が)
「これでそなたも平家ですね!」
(先程とは打って変わって)
(嬉しそうに微笑んだ)
平家の公
感謝