Miyabiの図書室

□あなたへの想い(番外編)
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二人は夕方無事、デンパサール空港へと到着した。

空港で入国審査を済ませ、外へ出ると、中年のインドネシア人のガイドが

待っていた。

日本人が今日は少なくて、すぐ私たちに気づいてくれた。


二人は空港を出て、そのままガイドに連れられて車へ向かった。

「ようこそ。バリは初めて?」

流暢な日本語でガイドは尋ねた。

智子は、ガイドと3日間のスケジュールを相談し、とりあえず今日は身体を休めた

いと、ガイドにホテルに向かうよう指示した。


ホテル前に着くとガイドは次の日の朝の迎えの時間を確認した。

それと、注意事項。

「夜は、ホテル敷地内から一切でないでください。」


貴子は、さっぱり意味がわからなかった。


智子は、緊張していた。

珠美と3年ぶりの再会・・。


貴子は、智子の固くなったような、嬉しいような何ともいえない

表情を見て少し笑った。


「さ、感動、愛の再会ツアーのはじまりだぁ〜!」


智子は、微笑んだ。

二人はホテルのフロントへ向かって歩き出した。


ホテルというイメージより、壁がなくて、開放的な南の島のエキゾチックな雰囲気

のエントランス・・

さすが、バリだな・・と思った。

入り口では、数人の現地民がガムランの演奏を奏でていた。

宿泊客を迎えているらしい・・。

その不思議な音色・・何故か欲情する時の・・あの感覚に似た・・

貴子は、心の高鳴りがした。


「これ・・ヤバイかも・・。」


広く高い天井を見上げた。そこにはバリ特有の絵が一面に描かれていた。

智子と貴子は、ホテルを見渡しながら、

フロントへ向かう。

そこには、珠美の姿はなかった。


智子は手続きしている間に、

フロント係りにメモを渡してもらうように頼んだ。


部屋に案内してくれたのも、現地の人だった。

色が浅黒く、ほりが深くて・・雰囲気は私の好きなジョンローン・・きゃ〜


智子は、その表情を見て、またプっと噴出した。


貴子は、思った。


あ〜、ここいいかもぉ〜
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