Miyabiの図書室
□しょうもない商事開発部3課(更新中
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私、本田 萌。20歳。
この春、短大を卒業したて数日目ってとこ。
知人からの紹介で、会社に就職内定したものの、あっけなく、入社直前に倒産・・。
途方に暮れていた所、新聞広告の求人欄のある広告に目が止まった。
(株)しょうもない商事 商品企画員募集♪
本音でこんなんあったらいいなぁって言える人大歓迎!ちょっと変わり者集団ですが、一度見学にきてみませんか?
固定給20万円+賞金 年間休日130日
土、日、祝日完全週休2日制。社会保険完備、福利厚生制度あり、賞与年3回
住所 ●●市●● TEL ●●−●●●●
これ・・すごい待遇じゃないっ!
でも、そんな会社本当に存在するのだろうか・・。
でも、そんなこと言ってられない。何とか4月1日から普通に入社式して・・
普通のOLになりたいっ!
萌は、とりあえず電話して、面接の予約をした。
電話の対応は、結構普通。いいじゃない、ここ!
どうも、入社試験らしきものがあるらしく、筆記用具と国語辞典持参とのことだった。
国語辞典?
ま、いい。行ってみたらわかることだ。
数日後、面接を受けに行く日がやってきた。
入社式にと親が作ってくれたスーツに身をつつみ、履歴書、筆記用具、国語辞書を持参して、面接へと向かった。
親は、「大丈夫なの?その会社。取りあえず、見ておいでよ。イヤなら断れるんだから。」と、
余り期待していない様子で、送り出してくれた親・・。
家から、電車で30分。しょうもない商事に到着した。
すごい・・。
30階建ての、ピッカピカのインテリジェンスビル。
ビルの入り口には
<しょうもない商事本社ビル>
萌は、少し緊張しながら、ビルの扉に足を踏み入れたのだった。
受付には、綺麗なお姉さんが、二人。
「今日3時から面接の本田ですが・・」
片方の女性が、にっこりと微笑み、
「お待ちしておりました。30階の会議室へどうぞ。そちらのエレベーターで最上階でございます。」
「ありがとうございます。」
ペコリと頭を下げ、萌は、言われた通り、エレベーターのボタンを押した。
周りを見渡すと、スーツを着た男性、女性が、ウロウロとしている。
特に変わった会社ではない。
結構いいっ!いいよ、ここっ!
待遇抜群だし、聞いたことないヘンテコな会社名だけど、そんなの関係ないし。
ピンポーン・・。
エレベータの扉が開いたので、萌は、エレベーターに乗って30階のボタンを押した。
頑張んなきゃっ!
萌は、エレベーター内にある鏡に自分を映して、襟元を正して、髪を整えた。