裏小説_其の弐_

□☆★世界は廻る 輪廻の輪(完成)
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しかし、この世界に魂なんてものは存在しない。
生き物は、物質の塊だ。
それが熱を帯びるのも電気を帯びるのも、霊的な力は関係ない。
脳みそが『たまたま』思考能力と身体操作能力を併せ持つだけだ。




死んだら霊界になど行くわけがない。

細かい粒子に戻って、また生き物として構築されるのを待つだけ。

ならば





その人間を構成していたものを使えば、『その人間であったもの』にはなるだろう

もし、
栄養分として『その人間であったもの』をとらせ続けることができたなら


人間が死んで、もしそれを丸ごと栄養分にできて
設計図であるDNAが手元にあったなら


その人間であったものをDNAで再構築できる。

そしてもし、
母親と父親から採取した受精卵に
そのDNAを代わりに入れたなら。



わずかなちがいを残して、
その人間は、また復活することになる。
もちろん記憶だけは復元出来ないが、
記憶や人格を失うことさえ気にしなければ、問題ない。






 
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