宝物 

□□因果応報[カカサクギャグ]
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「せんせっ」
サクラが、機嫌良さそうに背にとびついた。

「んー?」
読書に夢中なカカシはとりあえず返事だけ。

「あのね」
「ん〜」
「先生、びっくりするんだから」
「ん〜」
「私ね」
「ん〜」
「赤ちゃんできたの」

「んー」

「…え?」
バサリ、本は落ち
カカシは勢い良く振りかえった。
「ほぅらびっくり」
サクラは、可愛らしく両手を広げてみせる。


「いや、あの」
「なによ」
「赤ちゃんて…」
「ウン」
「ガキ?」
「そーよ」
「…」

カカシは今すぐにでも倒れたい気分になる。

…つけてたよな?
いやでもあの時。
いやあれかー?
それとも…

どうやら思い当たる節がたくさんあるらしいカカシは、パニくる。
冷や汗を通り越して、脂汗まで出そうだ。

逆にサクラはニコニコとして、嬉しそうだ。
名前どうしよー!とか言っている。


「ッサクラ!」
赤くなってるのか青くなってるのか、分からない顔色で、カカシはサクラの肩を思いきりつかんだ。
「なぁに?」
キョトン、緑の瞳に見つめられる。

「うっ」

かわいい。
こんな顔されたら、堕ろせなんて言えない。当たり前です。


「け」
「毛?」
「けっ‥け…け」
「?」
「けっ結婚しよう!」

「できちゃった婚?」

カカシが、キリリとした表情で頷く。
「ぶっ!」
サクラが、その瞬間に吹き出した。
「アハハハ!」
「サクラ、あの、冗談じゃなくてだな」

まだ笑いつづけているサクラに、真面目な顔で話す。


「こらっ人の話を」
「おかしいんだぁー!赤ちゃんなんて嘘よ!アハハハ!」

「へっ」

笑いすぎてお腹の痛そうなサクラ。
「うーそ」
「…」
「テヘ☆」
「…」

カカシの表情に、余裕がうまれる。


ヤバい。
今度はサクラが冷や汗を流した。

「あー…サクラぁ」
「はいっ」
「そういう嘘ついて…いいと思ってんの?」
「…いいえ」

ニヤァとしたカカシ。


「俺怒ったかも」
「すみませんもうしませんっ!じゃ!」
脱兎のごとく逃げようとしたサクラは首根っこを捕まえられた。



「サークラ。赤ちゃん…つくってやろうか」
「ひっ…」



悪いことをすると、
必ず自分に不幸なことが起きる。
サクラは身をもって
痛感した。








カカサク妊娠ネタリクしてくれた名無しさんへ!
 

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