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□右手に愛を、左手に…
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僕を殺してくれ。

僕にはもう失う物は何もない。大事な人も大切だった友人も全て失った。

これで僕が死ねば終わりなんだ。死ぬなら君に殺して欲しい。

「なんでそんな事言うんだよ!私にスザクが殺せる訳がないだろっ」
「ジノ…僕は罪人なんだ。死ななきゃいけない、僕が死んで全てが終わる。」
「嫌だ。私にはスザクは殺せない。スザクをそこまで追い詰めたのは私だ、そんな私が殺せる訳が…」
「殺してくれ!ずっと死にたかった、でも死ねなかった。ここでやっと…」
スザクはジノの手に短剣を握らせ、自分に向けさせた。

「やめろっ」
「殺してくれ」
「落ち着け、手を離し…」
「殺せっ!」
2人で短剣を奪いあう内に…
「あっ…」
「えっ?」
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