二年目。
□7th
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一瞬耳を疑った
でも、それは紛れもなくプロポーズだった
【7th:answer】
達「結婚してくれ」
いつものような冗談の口調ではない。
美空は目を見開いてうまく言葉を返せないでいる。
「何の・・・冗談・・や」
達「・・・」
「真剣に?」
達「・・・あぁ」
少しの沈黙と真剣なまなざし・・・。
美空は顔を真っ赤にして困ったようにうつむく
達「答えは急がない・・・。ゆっくり考えてほしい。
ただ、これ・・本気やから。
それだけ知っててほしい。」
達也の手が少し震えていた。
美空もそれに同じく体を震わせていた。
「・・分かった。」
小さくか細い声で言う美空。
宿に戻るまでの道は、沈黙が続いていた。
――――――――――
自室に戻ると、ぐったりしたように美空はベッドに飛び込んだ。
まさかだったから。
最近、達也の行動がおかしかったのには気づいていた。
だが、言う気になれなかった
逃げていただけなのかもしれない
「(なんで、なんで私何やろう・・)」
深くため息をついて、美空は天井に目を向けた。
耳から達也のプロポーズが離れない
“好きや・・・・結婚しよう”
何度も何度も映像付きで流れてくる。
心臓の鼓動が壊れてしまいそうに速く脈打っている。
今、心拍数をはかれば、たぶん以上なのだろう。
「(あほお・・・。)」
気を紛らわせようと携帯を開くと、
待ち受けをみてまたもや撃沈。
それは天星メンバーでとった写真だった。
もちろんやつものっている。
「(しばらく待ち受け変えとこ)」
まだまだ夜は眠れそうになかった。
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