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□ホワイトクリスマス
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高校時代設定です。

【ホワイトクリスマス】


それは突然のメールだった。
12月20日、夜の11時。
メールの着信音が鳴った。
こんな時間に誰だと一郎は眠たい目をこすりながらメールを見た。

『12月25日 18時に 俺の家の前に集合。
キャプテン命令や!遅れたら罰ゲーム決定。
プレゼントは各自持参すること!
以上!』

それは一斉送信されたメール
送り主は野球部主将である吉長達也。
特に予定もないので一郎は、すぐに了解と返信した。



そして当日・・・・。


一「うわっ、さぶっ!」

12月ともあって外は暗くてやってらんない
そしてこともあろうか雪まで降ってくる。

留「…ホワイトクリスマス。」
一「あ、留威!お前も呼ばれたんや」
留「うん・・暇やったから」
威「とかいって、そわそわしながらこの日を楽しみしてたくせに」
留「…うるさい」
威「いてててて」

留威は静かに威助をはたく。
威助の言う通り、すごく防寒着を着ていて・・寒さ対策は万全だ。

一「10分前に来たけど・・なんやろうね・・」
美「あ、ごめん、おくれた?」

一郎達よりもすこし遅れて家から出てきたのは美空だった。

一「いや、ぜんぜん。・・・ってか美空いいな、家隣で。」
美「いいことないで・・窓から丸見えやし。」
一「はは、」
美「そうそう、これ、さむいやろ?」

といって取り出したのはよく暖められたカイロだった。


虎「ふーーーさむい!」
竜「ひっつくなってクソ兄貴!」
虎「やって〜子供体温は高いんやで!」
竜「きしょいねんはなれろや!」
友「近所迷惑になるから・・静かにしてください二人とも。」

しばらくしてぞろぞろと部員たちが集まってきた。


虎「あ、一郎あったけー」
一「人を湯たんぽ代わりにつかうな!」
虎「ちっさいからすっぽりはまっちゃうんやな」
一「うっせ!お前がでかいんやろ!」
留「・・・・俺も・・」
美「ったく、遅いなぁ。…入るか」

「「「「ええええええ!!!」」」」


美空がしびれを切らせて達也の家の扉に手をかけた時だった。
達也が中から出てきてその勢いで美空を抱きしめた。
もちろんすぐにスカイアッパー

達「ぐは、め、めりー・・ごほっくりすます」
美「寒いねん、早なか入れろや」
達「おう。入れ入れ。」

「「おじゃましまーす」」



といって、そのまま達也の部屋へと上がっていった。
そこは見事にパーティー会場になっていた。

威「おっしゃー、俺一番乗り〜」

威助が部屋に入った途端
大きな音が部屋を覆った。

威「うお!!」
晴「め、メリークリスマス。威助先輩」
威「メリークリスス。って!いきなりびっくりするやろ!」

すこし、おびえ気味に晴がクラッカーを鳴らしたのだ。
みんな大笑いで、パーティーは盛り上がることになる。


達「さ、チキンはないが、お好み焼きはたくさんあるからばんばん食べや」


久しぶりに全員が集まったこともあって
達也の家は大いに盛り上がった。
3年はこれからの進路のこと
2年1年はこれから部活を頑張って続けていくこと。
プレゼント交換して、
パーティーは終わりを迎えていった。


達「よっしっと、じゃあな〜」
虎「おう」
留「…。」
一「あしたな!」



美空と達也は大きく手を振って、
メンバーを見送った。
姿が見えなくなった頃、美空は向きを変えて隣の自分の家に帰ろうとしたが
達也がその腕をつかんで引き寄せた。
美空はバランスを崩してそのまま達也の腕の中にすっぽりとはまった。

美「な、なにすんねん!あほ」
達「…俺へのクリスマスプレゼント」
美「アホか!」

美空はするりと達也から抜けてドアに手をかけた
まだ、そこにいる達也に美空は一言。




美「メリークリスマス・・・。」



白い雪が達也の頬で静かに溶けた。



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・あとがき・
こ、こんな感じでよろしかったでしょうか
結局達也と美空がいちゃいちゃしてしまった感じで(笑)
リクありがとうございました!

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