platinum Beautifulsky

□act15
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知っている
この気の高ぶり
この、興奮を。


【It's show time.】


美空がマウンドに上がったと同時に球場はわく
マウンドにいる美空はフッと笑った
もちろん美空の投げる球は

達「(全球ストレート)」
「(わかった)」

美空はそのサインに頷きボールを打者に向けた
その握りはストレート
その合図はストレートしか投げないという意思。


これから三振をとってやると言う宣言だ


「(相手はパリーグのクリーンナップ)」
達「(来い!)」

シュッ

美空の球は風のように一瞬で達也のミットにおさまる。
打者だって何が起こったかわからない
目で追えない
身体で追えない
構えていることしか出来なかった

『これが、これが白金の・・』

実力はルーキーとは思えないくらいの速さ
これくらいの球を投げたからといって美空にはなんの疲労も無い
美空は次々とストレートで三振を取った
あっという間だった。



「今年のMVPは金本さんかな〜。やっぱ」
達「美空やと思うで俺は」
「私は9回に投げただけやし」
達「でも見事なストレート締めやったし」

なんていってると早くもMVPが発表された
今年のMVPは、  達也だった。

「おぉ、すご、」
達「えー、俺辞退して美空に・・」
「何言ってんの!はよ行ってこい!」

美空が達也の背中を叩いた
達也は少々困った顔をして台へ行く

6「なにやってるんじゃ、お前も行かんかい」
「へ?私は・・・」
6「美空も投手で賞をとっとるようやで?」

金本がバックスクリーンを指すとそこのモニターにはしっかり美空の名前が描いてある。


「!?。私は9回に投げただけですけどぉおお!!!!?」
6「ほれ、行ってこい」

美空は背中を押され達也の行った場所に向かう
半分イヤイヤだが

「(あれだけで賞をもらうなんて・・・どうかしてる)」
達「ほらな、美空は凄いんや」
「私は強くない!・・・むしろ今日はあかんほうやったし」

『アレで駄目だったとは・・』

記者全員が思った
ルーキーでストレート三人切り
しかもそのストレートときたらまさに神並みの速さ
ベテラン顔負けの三振ショーだった

達「まぁ多少ど真ん中からはずれとったけど。
でもまぁストライクゾーンやったしえぇんちゃうかなぁ」
「よくない!こんなんで賞はもらったらあかん」
達「もらえるもんはもらっときなさい。」
「うぅ、」
達「素直でよろしい」
「馬鹿。」

達也はよしよしと美空の頭を撫でた


「だから頭を撫でるな!」
達「えぇ?いやや〜」
「(怒)」



美空は大きなボードで達也を叩いた



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