開幕
□貴方の傍に居たい…
1ページ/2ページ
僕は、人形を拾ってきた。それは、フランス人形かもしれません。というより、フランス人形だ。
金髪で目が鮮やかな水色。薔薇の釦がついていて、真っ赤なドレスを着ている。
まるで人間みたいな…
「お前…人間か?」
「………………………。」
って!喋るはずないだろ!!人形なんだから!僕って馬鹿だな…。
「武司ー!御飯よー!降りて来なさいー!」
「はぁーい!」
僕は急いで下へ降りた。
─数時間後。
食べ終わり、二階へ上がって行った。ドアを開けると目の前にはフランス人形。そう。気付けば、暫くの間遊んでいたりしたせいか、フランス人形の頬や真っ赤なドレスが汚れている。
『もう捨てようかな…?』
僕はそう思い、翌朝、ゴミ捨て場にその人形を捨てた