気ままに徒然と
□無題
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紅く、紅く、紅い唇。
誘うような唇が悲しく震える。
言いたげな紅い唇が動いた。
「…」
風に流され、僕には聞こえない。
漆黒の神が揺れる。
僕はただ、そこに立ち尽くす。
貴女は、まるで、悲しみを僕に教えてくれてるかのようだ。
紅い唇がやけに印象的で、なんだか、怖くて近寄れない。
僕に命をくれた貴女。
声は出なくても、僕は深く深くお辞儀した。
貴女の涙が雪に変わる。
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