second+novel
□【Bの苦手克服大作戦】
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「どういう事だ、A」
【Bの苦手克服大作戦】
「何だ、それは」
「だからさ、Bはユーゼフさんが来る度にデイビッドさんの所に走るじゃないか」
「……ああ」
確かに毎回毎回走る。
あそこはあの人の影響が無いからな。
有る意味、聖域。
「でもさ、前、危うくデイビッドさんが戻って来ないかも!!って事があったじゃないか!!」
「ああ、有ったな」
だからどうしたA。
また何を考えてんだか。
「だから、またいつそうなるか分かんないし、Bだって少しは楽になりたいだろ?」
楽になりたい、って俺を殺す気か、A。
「確かにそうだけどな」
「だろっだろっ!!」
はぁ、溜息が出て来る。
俺はこのままAのよく分からない餌食にされるのか?
「……けど、何でいきなりそんな事を言うんだ」
「……え?………ははは、嫌だなぁ、B。俺はBに楽になって欲しくて……」
怪しい。
「と、とにかく頑張ろう。なっ!B!!」
うやむやにされつつ、BはAに引きずられて行った。
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