SHORT
□聖なる夜に…
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そして25日の夕方――…
雪「何着て行こうかな…?」
せっかくのクリスマスデートなんだから、とびきりおしゃれして行きたいもん。
結局こないだ買ったばかりワンピースを着ていくことにした。
そんな時だった。
♪〜♪〜♪〜
雪「あれ?電話?」
携帯の着信音が鳴る。
それは景吾からの電話を知らせるものだった。
雪「もしもし?」
跡部「オレだ、雪。」
雪「どうしたの?」
跡部「…すまねぇ。パーティーにどうしても行かなきゃならなくなった。
だから今日は…」
あぁ…
景吾、大切なパーティーの予定が入っちゃったんだ。
クリスマス、一緒に過ごせないんだ…。
雪「あ、ううん。大丈夫だよ。
景吾だって、好きで行くんじゃないだろうし、ね。」
景吾が忙しいのは分かってる。
迷惑かけたくないから…
“一緒に居たい”なんて、ワガママは言わないよ。
跡部「本当にすまねぇ。」
雪「…ううん、大丈夫だから。それじゃ。」
私は一方的に電話を切る。
そしてベッドに倒れこむように横になる。
雪「はぁ…。
会いたかったな…。」
何度も何度も溜息がこぼれる。
雪「景吾…。」
私はそのまま瞳を閉じた。
しばらくして、私は浅い眠りについた。