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#1


雪「ねぇねぇ日吉〜!」

日吉「…何ですか。」

雪「そんな露骨に嫌な顔しないで頂戴よ!ぷんぷん!」

日吉「……。」

雪「…ごめん、今のは私が悪かったわ。」

日吉「はぁ…。」

雪「でさ!日吉!本題なんだけど!」

日吉「何ですか。」

雪「私にテニス教えてよ!」

日吉「…はい?部活中ですよ?何言ってるんですか。」

雪「私さ!日吉のフォームすっごい好きなのよね!」


ほれほれっと日吉のフォームを真似してみれば眉間に皺を寄せる日吉。

なんか…まずかったかな?


雪「どう?センスいい?」

日吉「馬鹿にしてるんですか。」

雪「馬鹿になんてしてないよ…!真面目にカッコいいと思ってるのに…。」


ちょっと悲しいな。

私は日吉のテニスが本気で好きなのに。

魅せるテニスってやつ?

憧れてるんだけどなぁ…


日吉「はぁ…やるなら本気でやりますよ。手加減無しですからね。」


思わずぱあぁと笑顔になる。

大好きな日吉に大好きな演舞テニスを教われるんだもん!


雪「勿論!全力でカモン!跡部の許可は取ってるから!」

日吉「はぁ…跡部さんも貴方にだけ甘すぎるんですよ。」

雪「そうかな?まぁ何でもいいや!早く教えて!」

日吉「はいはい。まずラケットはこう握ってください…」





雪「わー!だいぶ打てるようになってきた!」

日吉「ラリーができないと何も出来ないですからね。」

雪「へへ!ちょっと強くなれた気がする!」

日吉「まぁ最初よりは良くなってますよ。」

雪「ありがと!日吉せんせー!」

日吉「はいはい。」

雪「あ、じゃあ…ホレホレ!どう?演舞テニス!」


また日吉のフォームを真似してみる。

さっきより上手く出来ている気がする。


雪「ねぇ!日吉!どう?!下剋上だ!」

日吉「…だから、馬鹿にしてるんですか。」

雪「違うってばぁ!」






#1 馬鹿にしてるんですか
ーー本当に馬鹿にしてないよ?
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