SHORT

□バカップルになりましょう!
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雪「はぁー…ホント、全力で彼氏ほしいよ。

周りはどんどんカップルが増えてるのに…。」


岳人「俺、彼女いないぜ?」


雪「あんたはモテるからつくろうと思えば1人でも2人でも、10人でも、何人だってつくれるよ。」


岳人「1人で十分だから。」


雪「はぁ…いいよね、テニス部はモテて。私も入ろうかなー。泣きボクロ描いてあーん?って言えば、馴染めそうじゃん。」


岳人「跡部かよ。」


雪「やっぱダメかなー…。はぁ…。

岳人は彼女ほしいとか思わないのー?」


岳人「まぁ…そ、そりゃ、ほしいけどよ。」


雪「そのわりに、結構ズバズバ女の子フるよね。」


岳人「まぁ、誰でもいいってわけじゃねぇからな。」


雪「へー。」



いかにもモテるやつのいいそうな言葉だな。

そんなセリフ言ってみたいよ。



雪「そんじゃ、誰ならいいの?」


岳人「…オマエ、普通それきくか?」


雪「きくよ、私だもん。」


岳人「……ι」



岳人はなんとも困った表情をする。

そんなに言いたくないのか。

…いや、私のアホさに呆れたのかもしれない。







雪「おーいー、教えろよー。」


岳人「……雪。」


雪「…え?今なんて言った?」


岳人「だーかーらっ!…オマエだって。」



また冗談を…っと思ったけど。

岳人の顔は至って真面目で。

しかも若干赤いし。


こうやってまじまじと顔見るとか、普通ないけど、やっぱモテるだけあるな。

女の私より、整ってて、綺麗な顔してやがる。


岳人「俺、雪以外とバカップルになる気ねぇんだよなー。」


雪「さようでございますか。」


岳人「…反応薄くね?

まぁそれはいいとして…。

オマエ、俺とバカップルやる気ねぇ?」


あ、今の笑顔、ちょっとキュンときたじゃないのよ。

まぁ、岳人となら、バカップルやってもいいかなとか思っちゃった私は、たぶん馬鹿。



雪「フッ…上等だ!やってやろうじゃないの、バカップル!」


岳人「さすが雪。そうこなくっちゃな!」



見つめ合って、微笑みあう。

なんか、今まで普通にやってきたことが、ちょっぴり照れくさかった。


これが付き合うってことなのだろうか。



まぁとにかく。

今日から私も彼氏が出来たってことで……



“バカップルになりましょう!”








END
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