SHORT
□Love Letter
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雪「あれ…?手紙?」
ある日、学校に登校すると、私の机の中に、一通の手紙が入っていた。
雪(は、果たし状だったらどうしよう…。)
そんなことを思いながら、封筒をジロジロ見ていると、宛名が書いてあった。
“幸村くんへ”
小さく書かれた宛名で納得した。
雪(隣の席の幸村くん宛だったのか。席が隣だからきっと間違えたんだね。)
ちゃんと幸村くんに渡さなきゃ。
…っていうか、これ、ラブレターだよね?
幸村「おはよう、笹原さん。」
雪「あ、おはよう幸村くん。」
タイミングよく、幸村くんが席にやってきた。
雪「幸村くん、あのー…。ラブレターがですねー…」
私はちょっと気まずそうに封筒を差し出す。
幸村「ん?笹原さんからかい?」
幸村くんはニコッと微笑む。
雪「ち、違うよ!誰かが幸村くん宛のを、私の机の中に間違えて入れたらしくて…。」
幸村「なーんだ、笹原さんからじゃないのか。残念だなー。」
幸村くんは、封筒を受け取ると、顔を私に近づけてきた。
幸村「俺、笹原さんから、ラブレター欲しいなー。」
雪「も、もう!からかわないでよーっ!」
幸村「フフッ…可愛いね。顔真っ赤だよ?」
雪「う〜…、もうっ!」
幸村くんはいつもこうやって、私をからかってくる。
…っていうか遊ばれてるのかな?
でも、私は幸村くんのことが好きだから。
こうやって、からかわれるだけでも、幸せなんだ。
一緒に、話が出来るっていうだけで、凄く幸せなんだ。