SHORT
□バカップルになりましょう!
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「もーVvまぁくんってば、甘えん坊なんだからーVv」
「みーちゃんが可愛いから、甘えたくなんだよーVv」
「みーちゃん嬉しい♪まぁくん大好きーVv」
「俺はみーちゃんのこと愛してるよVv」
「もーVvまぁくんってばーVv」
雪(う、うぜぇ…っ!!)
あ、おはようございます。
私は氷帝学園に通う、中学3年生の雪。
今は通学電車の中なんだけど…
私の目の前に、バカップルが座ってるのよね!!
朝からイライラするわ、ボケ!!
私は彼氏いない歴=年齢、つまり15年間彼氏がいたことがない。
だから尚更イライラするのよね!!
…さすがに私だって、誰かと一回くらいお付き合いをしてみたい。
そういう時期じゃん、中3ってさ。
…にしてもムカつく。
何がまぁくんだ。
何がみーちゃんだ!!
目の前にいるまぁくんとやらに、思いっきり目潰ししてやりたい気分だ!
誰かに思いっきり愚痴ってやりたいよ、ホント。
「あれ?雪じゃんか!」
声の主の方を向くと…やっぱり。
同じクラス、しかも隣の席の向日岳人がいた。
相変わらずちっちゃくて、テニスバッグが、かなり大きく見える。
だって私と同じくらいって… ←157.5センチ
ちゃんと牛乳飲んでるかい?
雪「おはよ、岳人。」
岳人「…おまえ、何イライラしてんだよι」
雪「だって目の前のバカップルが…っ!」
岳人「あー…ドンマイ☆」
雪「なんか岳人までムカつくんだけど。」
岳人は、また言ってるみたいな感じで話を流す。
やっぱムカつくね!!
岳人「…っていうか、そんな彼氏ほしいなら、作ればいいじゃん。」
雪「あんね、岳人はモテるからいいけど!
私は凡人!アイアム凡人!
岳人と違ってモテないのよ!
わ・か・るっ?!」
岳人「な、なんか怖いぞ雪ι」
雪「ちくしょー!
一回くらい誰かに告白されたいわボケーっ!」
最近、本当にモテ期がくるのか疑わしい!
私にモテ期なんてないんじゃないんだろうか。
岳人「お、おい!叫ぶなよ!おまえ、ここ電車の中だから!」
あ、思いっきりそんなこと忘れてた。
めっちゃ注目浴びちゃってますけど。
こんなんだから、彼氏はおろか、告白すらされないんじゃないんだろうか。