Sweets!!
□Sweet Love
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少しでも、この気持ちが先輩に伝わりますように。
そして、これからも、仲良くしてもらえたら嬉しいな…
一歩、もう一歩踏み出せばーー
後ろから、腕を強く引かれた。
『Sweet Love』
優梨が、俺を…
ーー好き?
優梨の言葉を聞いた瞬間、時が止まった。
そして、顔に熱が集中するのがわかった。
まさか、だった。
赤也ともすげぇ仲良いし、幸村くんにも気に入られてて、よく談笑している。
仁王もあの一件から優梨が心配なのか、よく構っていて、こないだはマジックでロリポップを出してプレゼントしていた。
…俺は貰ったことねぇのによ。
せいぜいパッチンガムだ。
あの真田でさえ、偶にあの険しい顔を綻ばせ、彼女に微笑んでいる姿目撃する。
それ程、優梨は人と親しくなるのが上手い。
というか、人懐っこくて愛嬌があるから、周りから好かれる性格だと思う。
極め付けに見た目も可愛いわけだ。
…まぁ、中身はふわふわしてるし、聞いた話だと学力は赤也とどんぐりの背比べだというからお察しってとこだが。
そんな所すら可愛いと思い始めたのはいつだったろうか。
そして、そんな優梨が、俺を好きだと言っているのは…夢なのだろうか。
そんな彼女に言いたい言葉はもう決まっている。
立ち去ろうとする彼女を引き止める為に、少し小走りに背中を追いかけた。