短篇/虹色に耀く未来
□日常と非日常
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国語が得意な君。
そんな君が良くする
“例え話”
なんて感心して勉強が苦手な俺なんかでも聞き入ってしまう程魅力的なんだ。
「日常と非日常って…中々奥が深いわよね」
「は?」
多分今日もその類い。
「私好きな人が居てね?」
「!?」
失恋決定の発言を耳に感じながらも黙って聞く。
「いつも思うんだ。
その人の日常の中に私が居て、
私の日常の中にその人が居て。
だけどそれは現実世界での非日常で、
そんな非日常を日常と感じたい私、
そんな日常を非日常と感じたい私が
日常に居るのよ。」
窓の外の空を見つめ、愛しそうに眼を細める。
そんな君に、ただ見惚れる俺が居て。
君の視界に入りたいと思ってしまって。
でも次の瞬間脳がフリーズした。
「知ってた?私山本を好きなのよ。」
その言葉に俺は笑う。
意外と日常と非日常は紙一重で繋がってんのな
(それってどう言う意味?)
(そのまんまッ)
(…そりゃ良かった)
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