心霊探偵八雲
□後藤勘違い
1ページ/3ページ
後藤は八雲に会いに八雲のいる〈映画研究同好会〉の部屋に向かっている。
入り口が近づいてきたところで話声が聞こえた。
晴香ちゃんが遊びにでも来てるのかと思い、
ドアに手をかけた時
「あっ」
んっ。
今のは....。
「八雲君。上手すぎ」
口にくわえていた煙草がポトリと落ちる。
はっ晴香ちゃんの声だよなぁ...。
後藤は間の悪い時に来てしまったと思い踵を返そうとした時
ドアの向こうから声がした。
「後藤さん。用があるならさっさと入ってください」
この状況で入れと。
八雲のヤツどういう神経してんだ。
後藤は驚いたが相手が入れといっているのだから入っていいのだろうと半ば強引に中に入った。
「じゃ、邪魔するぜ」
後藤は、言いながら〈映画研究同好会〉のドアを開けた。