黒子CP小説

□黒子×赤司
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「黒子っち、少し話いいっすか」


 いつもよりも部活を早く終えれば、帰り際に声をかけられも
火神と歩きスルーすると

「酷いっす、無視しないでくださいっす」


 黒子は仕方なく立ち止まり

「すみません、気づきませんでした」


 このまま無視出来たらなと思いながらも黄瀬に謝罪の言葉を言えば


「黒子っちに恋の相談っす」


「黒子に?バカだろ行こうぜ」


 黒子が呆れて答える前に火神が答えてくれて、歩きだすと

「黒子っちが答えてくれないなら、赤司っちに聞くからいいっすよ」


 黒子はふて腐れ帰ろうとする黄瀬の背後に回り込み、背をイグナイトの構えで打ち込み


 黄瀬が頭から豪快に転ぶと僅かに口角をあげ

「赤司くんに連絡しないでください、赤司くんがウザがりますから。それで、地べたに這いつくばって僕に何の用事ですか?」


 黄瀬はチラッと火神を見ると、立ち上がりズボンについた砂を払い


「火神くんが邪魔だと言うんですか?黄瀬くんは何様のつもりなんでしょうね」


 火神はいつもと違った黒子に驚きながらも気づかい一人帰宅するからと行ってしまった。
「全く、火神くんに気づかいさせるなんて自分の立場をわきまえて下さい」


 黄瀬はニコッと笑い、黒子の肩に手を置くと

「殴られたいんですか」

 言うと共に脇腹にひとつき入れ


「黒子っち殴りながら言わないで下さいっす。でも、黒子っちらしいっすけど」

 突かれた脇腹を擦りながらも、照れる黄瀬に深いため息吐き


「黄瀬くんはウザいです。それで、僕に恋の相談って何ですか?」


 ウザがられても話を聞いてくれる黒子に黄瀬は表情綻ばせ


「黒子っちと赤司っちは中学時代から付き合ってるじゃないっすか?今は遠恋だし別れないんすか?」


「黄瀬くんは何を聞きたいんですか?」


 黒子が不機嫌そうに答えると、黄瀬は照れくさそうに頭に手をやり

「その〜……俺も好きだって気づいたっす」


 黒子を真剣な瞳で黄瀬が見つめると


「赤司くんは渡しません、僕のですから」


「えっ?ち、違うっす俺は黒子っちが好きなんすよ!」


 黒子は黄瀬に赤司が言い寄られずに安堵し


「僕は赤司くんが好きですから、黄瀬くんはいらないです」
 黄瀬は遠恋よりは近くの恋だと黒子の腕を掴むと


「俺は赤司っちよりも優しくするっす」

 黒子は腕を振り払おうとするも強く握られ、痛む手に不機嫌そうにし


「意味が解りませんが、僕は黄瀬くんを抱く気にはなりませんから離して下さい」

「意味が解らないのは黒子っちっす、俺が抱く気っすから……えっ?赤司っちが受け側なんすか??」


 驚き腕を掴む手が弛み、黒子が振り払うと

「赤司くんを想像しないで下さい、赤司くんが穢れますから」


「イヤ、ち、違うっす赤司っちじゃなく黒子っちを……俺なら黒子っちを快楽に……」


 黒子は思いっきり黄瀬を殴り倒し


「手が痛いです」


 手首をプラプラとし痛みから目に涙滲むと


「…っ、痛たたっ!黒子っち可愛いっす」

 黄瀬が立ち上がり黒子に抱きつこうとすると黒子に顔を足げにされ

「僕は可愛いくないです、可愛いのは赤司くんですから。……可愛い赤司くんを想像したら殺します」
 黒子は声音低く告げると、着信音がなり表情緩ませ携帯に出た


「お疲れ様です。……そんな可愛い事を言わないで下さい赤司くん」


 黒子の言葉に思わず黄瀬が叫ぶと

「赤司っち!?」


「えっ?黄瀬くんですが……はい、変わります」


 黒子は寂しそうな瞳で黄瀬に携帯差し出し


「赤司くんが話したいそうです」


 黄瀬は携帯を受け取り思わず宣戦布告をしていた

「黒子っちは俺が貰うっす……そ、そんな事言っても俺のが黒子っちの側に居るんすから」


 赤司が言った言葉が想像出来た黒子は、携帯を取り返し黄瀬を蹴り飛ばし


「……足が痛い。赤司くん、僕は赤司くんだけですから大丈夫ですよ、泣かないで下さい黄瀬くんなんて相手にしませんから」


 黒子がそう言い携帯を切ると、黄瀬は赤司が泣くなんてと驚き何も言わないでいると


「赤司くんを想像しないで下さい、穢れます」


 黒子が冷酷に睨み付け立ち去ると

「黒子っちはやっぱり、可愛いっす」

 冷酷な表情すら可愛いと認識し、黄瀬はその場で表情緩ませていた。
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