TRIGUN

□愛しているからこそ。
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荒野に建つ一つの建物。
辛うじて形を保っている様な安宿の一室。
そこに男二人が、身を寄せ合っている。

「…久しぶりだからかな…指も入らないや」
「おどれはいけしゃあしゃあとそないな事を…」

平然とした表情を湛えたまま、ウルフウッドの蕾に指を突き立てさらりと言葉を紡ぐヴァッシュ。
それに嫌悪か、呆れかの言葉を全裸で繋げるウルフウッド。

「だって事実だしさ」
「………」
「最後にヤったのって三ヶ月前だっけ?」
「……せやな…それくらい前や」
「じゃあ、今日はちょっと違うやり方にしよう!!」
「っ…!!」
「そんな訳で…ウルフウッド、自分でして?」
「いっ…嫌や…!!
おんどれの前でするくらいなら死んだ方がマシや!!」

相手の前で自慰行為に浸るなど、殺された方がマシだと喚くウルフウッド。

「そう?
ならジェルでも使えばすんなり入るかな」
「は…!?」

ぞわりと背中を何かが駆け抜けた。
軟膏の様な小さなチューブのキャップを器用に口で外すと、濁った色のジェルを指先に絞り出す。
そのジェルをウルフウッドの固く閉ざされた蕾の淵に念入りに塗りたくる。

「どう?」
「どう?かて困るんやけど…
熱いんだかスースーするんだか、よう分からんわ…」
「そっか…」

何か思い付いたのか、楽しそうにジェルを塗り込む指を止めたヴァッシュ。

「んー…ちょっと試してみよっか」
「何を…ッ…!!」

既に完勃ちで先走りを大量に流す自身の先端に冷たい感触。
当たっているのは、ジェルの入っているチューブの先端。
そのままチューブの先端がくるくると回ったかと思えば、尿道に先端が姿を消した。

「痛くないでしょ?」
「っ…ちょ…早く抜き……」

異物感と圧迫感を感じてならない。
その刹那。
ウルフウッドの身体がびくんと跳ねた。
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