SITENHOJI

□3年前の自分にさよなら
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ずっとずっと愛し合っていけると思っていたのに、




ある朝、あなたは俺の傍から消えた。




















3年前自分にさよなら



























あの人がいなくなって早3年。




さよならの言葉も交わすことなく、あの頃恋人だった俺に何も伝えないまま




あの人は急にどこかへ行ってしまった。




(どうせ、九州とかどっかに居るんやろうけど)




あの頃はそれなりにやっぱり悲しくて、




一人になれば必ず泣いていたけど




先輩達の支えがあって一ヶ月後くらいには案外ケロッとしていた。




(でも、やっぱりあの人のことは忘れられんくて。)




右手にはめとるお揃いの指輪も、俺の気持ちも、




やっぱり3年前のあの頃のままで。




放浪癖のあるあの人がいつかひょっこり、俺の元に戻ってきてくれるんじゃないかとどこかで期待している自分が腹立たしかった。




(俺等、まだ別れてもいてへんのに。やっぱり自然消滅なんやろか…)




あの人がいなくなる前に俺達の関係が終わっていたのなら




きっとすっぱり諦めていたのに。




ずっとずっと引きずったりしなかったのに。




(でも、それもこれも今日で終いや)




俺は右手にはめていた指輪を外して、そのまま海に投げ捨てた。




最後にキラリ、と光ったそれがどことなく悲し気に見えたのはきっと気のせいだろう。




「さよなら、千歳先輩」




ずっとずっと大好きでした。




でも、さよなら。




俺の頬を伝う涙はあなたへの想いの証。




 

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