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□一緒に登校しましょうよ!
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目覚まし時計の、いつも通りの音が流れる。
もう起きなくてはいけないという時間の合図だ。
「…眠い…」
刹那は目覚ましの音を止めると、ゆっくりと起き上がり、ベットから足を下ろした。
着ていたパジャマを脱ぎ捨て、近くのハンガーに掛けられていた制服の袖に腕を通す。
すると刹那は携帯電話の一部が光っていることに気付いた。
青白く点滅する光は、刹那の携帯電話にメールが受信されているという合図。
「メール?こんな朝早くに誰が…」
メール画面を開いたと同時に。
刹那の家のチャイムが、二回連続で鳴らされた。
「…まだ七時半だぞ…。こんな朝早くに宅配便が来るわけが…」
制服のネクタイを絞めながら、玄関の扉を開ける。
向こう側に立っている人物の顔を確認しないまま、刹那は握っていた携帯電話を靴箱の上へと置いた。
そしてゆっくりと顔を上げる。
「どちら様ですか…」